皆さんの工場では、作業衣をどのように洗濯していますか?
- 工場内で全て洗濯している
- 業者に委託している
- 個人に任せている
1と2の場合であればほとんど問題はありませんが、3の場合は、もしかすると、その作業衣が食中毒やクレーム発生のリスクを高めているかもしれません。
個人での洗濯はなぜ危険なのか?
① 食品にペットの毛が混入!
「食品に毛のような物が混入している」とお客様から苦情が来ました。
その異物(毛)を分析したところ、人間の毛髪ではなく、動物の毛でした。
工場はもちろん動物などいません。侵入することもありません。
ではどこから食品に混入したのでしょうか?
その後、作業者が使用した毛髪除去の粘着テープを回収し、一枚一枚確認することにしました。
すると、クレームがあった動物の毛と同じものが付着している粘着テープがありました。なんと、作業者が自宅で洗濯している作業衣に動物の毛が付着していたのです。
個人に任せるとこのような危険があります。
② 他の家族の洗濯物と一緒に洗うと・・・
また、他の家族の物と一緒に洗濯したり、下着などと一緒に洗濯すると、菌やウイルスの汚染の恐れも考えられます。特に、ノロウイルスに罹患した家族がいた場合は、非常に危険です。
またお風呂の残り湯で洗濯することも実は危険です。お風呂の残り湯には人間に付着している微生物がたくさんいます。なかには食中毒菌の黄色ブドウ球菌もいます。
正しい洗濯の方法とは
① 業者に依頼する
まず選択肢として考えられるのはクリーニング業者への委託です。
業者によってそのサービス内容はさまざまです。作業衣の洗濯だけではなく、作業衣をレンタル契約することで、作業衣のほつれなどの破損も補修してくれます。
また、作業衣にバーコードがついていて個人ごとに管理することができる場合もあります。
そのようなサービスを利用すると個人の洗濯履歴を確認することができます。誰がどのくらいの頻度で洗濯に出しているのかです。
ただし、契約するときにしっかりと業者にこれら情報を知りたいということを伝えなければなりません。使用している洗剤、乾燥、除菌方法を確認する必要もあるでしょう。
あなたがどのようなサービスを利用したいのか、明確にしてから契約しましょう。
② 工場内で洗濯する
洗濯の専任者を雇用して、作業衣を洗濯している工場もあります。
こうすれば、使用薬剤、乾燥、除菌を工場側の責任で管理することができます。もちろん、動物の毛が付着することはありません。
③ 明確なルールを決めて自宅で洗濯する
作業者に自宅で作業衣を洗濯するように決めている工場もあるかと思います。業者に依頼する、又は自社で洗濯するための費用を負担できないなどの理由からです。その場合、最低でも洗濯方法を決めることが重要です。
- 他の家族の洗濯物と一緒に洗濯しない
- 持ち運ぶときは専用の袋に入れる
- 週に〇回以上は洗濯する(汚れによっては毎日)
- 外に干さない
このような取り決めを守らせることができないのであれば、個人に洗濯させることは、やめるべきでしょう。
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